複数PCで一括採点を安心して使う — バージョン違いを防ぐ安全装置
一括採点を複数のパソコンで共有して使うとき、心配なのが「片方だけアプリが古いまま使って、データを壊してしまわないか」です。 一括採点には、こうした事故を防ぐための安全装置が備わっています。 新しいデータを古いアプリで開かせない仕組みと、バージョンが食い違うPC同士の同期を止めて知らせる仕組みです。 この記事では、複数PCで安心して使うための安全機能を紹介します。
ここで紹介する安全装置は、おもにNAS同期を設定して複数のパソコンでデータを共有する場合に働きます。 ひとりのパソコンで使う分には、これまで通り意識せずにお使いいただけます。 NAS同期は、使わなくても一括採点がふつうに動く「追加の機能」です。
そもそもNAS同期は誰が使う機能か
NAS同期は、職員室の共有フォルダ(NAS)などを通じて、複数のパソコンから同じ試験データを扱うための機能です。 次のような場面で役立ちます。
- 複数の先生で採点を分担したい— 同じ試験を何人かで手分けして採点する。
- 複数のパソコンを行き来して作業したい— 職員室のPCと教室のPCなど、何台かで同じデータを使う。
逆に、ひとりで、1台のパソコンだけで採点する場合は、NAS同期を設定する必要はありません。 一括採点は、NAS同期を使わなくても単体で問題なく動きます。 まずは普通に使ってみて、分担が必要になったら同期を検討する、という順番で十分です。
NAS同期の設定は、最初に共有フォルダの場所を指定するなどの準備が必要です。 学校に詳しい先生やパソコン担当の方がひとり設定すれば、 あとは他の先生は普段通り採点するだけで大丈夫です。全員が設定を覚える必要はありません。
バージョンが食い違うとなぜ危ないのか
一括採点は、機能が増えるとともにデータの保存形式(データベースの構造)も少しずつ進化します。 アプリを新しくすると、データもその新しい形式に合わせて自動で更新されます。 この更新を「マイグレーション」と呼びます。
問題は、複数のパソコンでアプリのバージョンがそろっていないときです。 一方のPCで新しい形式に更新されたデータを、もう一方の古いアプリで開こうとすると、 古いアプリは新しい形式を理解できず、データを壊してしまうおそれがあります。 今回のアップデートでは、こうした事故を防ぐ安全装置を強化しました。
古いアプリで新しいデータを開かせない
1つ目の安全装置は、データがアプリより新しい場合に、起動を止めて知らせる仕組みです。
開こうとしたデータが、今使っているアプリより新しい形式だった場合、 一括採点はデータに書き込む前に起動を中止し、「アプリを新しくしてください」という案内を表示します。 無理に開いてデータを壊すのではなく、その手前で安全に止まる、という考え方です。
この案内が表示されたら、そのパソコンの一括採点を最新版に更新してください。 更新してデータと同じ形式になれば、これまで通り開けるようになります。 データが壊れたわけではないので、慌てる必要はありません。
更新前に自動でバックアップ
2つ目の安全装置は、データ形式を更新する前に、自動でバックアップ(控え)を取る仕組みです。
アプリがデータを新しい形式に更新するとき、その直前のデータを自動で別ファイルとして保存します。 バックアップには日時が付き、新しいものから5つまで残されます。 万が一、更新の途中で問題が起きても、直前の状態に戻せるようになっています。
以前は、更新に失敗したときに元へ戻す仕組みが十分ではありませんでした。 今回の改善で、更新がうまくいかなかった場合は自動で元の状態に復元するようにしました。 先生が手動でバックアップを探して戻す、といった作業は必要ありません。
バージョン違いの同期を止めて知らせる
3つ目の安全装置は、同期しようとしているPCのバージョンが食い違っているときに、 そのデータの同期を止めて知らせる仕組みです。
複数のPCで同期するとき、データ形式のバージョンが合っていないPCのデータは、いったん取り込まずにスキップします。 そして設定画面に「保留中」のお知らせ(バナー)を表示し、 どちらのパソコンを更新すればよいかが分かるようにします。
バージョンをそろえれば、保留されていたデータも問題なく同期されます。 食い違ったまま無理に混ぜてデータがおかしくなる、という事態を防ぎます。
使うときに気をつけたいこと
安全装置がしっかり働くとはいえ、NAS同期を使うときに知っておくとよいことがいくつかあります。 どれも難しいことではありません。
- みんなで同じバージョンに揃える— 同じデータを共有するPCは、一括採点のバージョンをそろえておくのがいちばん安全です。 アップデートするときは、声をかけて一緒に更新すると食い違いが起きにくくなります。
- 共有フォルダ(NAS)自体のバックアップもしておく— アプリのバックアップとは別に、NASのデータも定期的に控えを取っておくとより安心です。
- 困ったら案内に従う— 「更新してください」「保留中です」といった案内が出たら、その指示に従えば大丈夫です。 安全装置が働いている証拠なので、データが壊れる前に止まっています。
これらの安全装置は、「もしものとき」にデータを守るための備えです。 ふだんはバージョンをそろえて使っていれば、これらの案内に出会うことはほとんどありません。 安全装置があることだけ頭の片隅に置いて、安心して分担採点を活用してください。
まとめ
一括採点を複数PCで共有して使うとき、データを守る安全装置が強化されました。
- データがアプリより新しい場合は、開く前に起動を止めて更新を案内する
- データ形式の更新前に、日時付きで自動バックアップ(5世代)を取り、失敗時は元に戻す
- バージョンが食い違うPCの同期は止め、設定画面で更新すべき側を知らせる
- NAS同期は使わなくても一括採点はふつうに動く、追加の機能
複数PCで使うなら、バージョンをそろえることだけ意識すれば十分です。 あとは安全装置が、もしものときにデータを守ってくれます。
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