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しくみ解説2026年1月12日

IDの異なる別のパソコンの生徒を同じ生徒として扱うには

前回の記事では、IDだけでは同じ人を特定できない問題を紹介しました。 この記事では、その問題をどう解決したかを解説します。

名前や学籍番号で同じ人かを判断

IDが異なっていても、「同じ人」を特定する方法があります。学籍番号氏名で判断するのです。

ファイルの生徒:       学籍番号 "001", 名前 "山田太郎"
このパソコンの生徒:   学籍番号 "001", 名前 "山田太郎"

学籍番号が同じ → 同じ人として扱う!

複数の判断方法を用意しました:

判断方法説明
IDで判断同じパソコンで書き出し→読み込みした場合
学籍番号で判断学籍番号が同じなら同じ人
氏名で判断氏名が同じなら同じ人

ファイルを読み込んだ時点で、それぞれの方法で何人一致するかを計算しておきます。

どうやって紐づけますか?

  • 学籍番号で紐づける6名が一致
  • 氏名で紐づける5名が一致

「どれを選べばよいか」が一目でわかります。 学籍番号で6名一致するなら、学籍番号で紐づけるのが良さそうだ、と判断できます。

生徒だけでなく、学級・小計グループも

同じ問題は、生徒だけでなく学級小計グループでも発生します。

同じ処理が必要なデータ

  • 生徒 - 学籍番号や氏名で判断
  • 学級 - 学級名で判断
  • 小計グループ - グループ名で判断

それぞれのデータに対して、同じ処理を行います。 7つのステップで、1つずつ確認しながら進められるようにしました。

採点が重複したらどうする?

生徒や学級の紐づけが終わったら、 次は採点データの重複を解決します。

協調採点では、両方のパソコンで同じ生徒の同じ問題を採点していることがあります。 この場合、採点結果が重複します。

120人 × 30問 = 3,600件

これを1つずつ確認するのは現実的ではありません。 そこでまとめて処理できるようにしました。

採点結果で重複が30件あります。どちらを使いますか?

  • すべてファイルの採点を使う
  • すべてこのパソコンの採点を使う
  • 新しい方(最終更新日時)を使う推奨
  • 重複している採点を1つずつ確認する

多くの場合は「新しい方を使う」で問題ありません。 ただし、細かく確認したい場合にも対応できるよう、1つずつ確認する画面も用意しています。

NAS同期の「協調採点」とは別の仕組みです

ここで説明しているのは、ファイルを読み込んで統合するときに、先生が選んで重複を解決する操作です。 一方、NAS同期で複数の先生が同時に採点する「協調採点」では、採点が黙って上書きされることはなく、 「提案」と「確定」という別の仕組みで整理されます。 詳しくは関連記事の「協調採点の確定の仕組み」をご覧ください。

先生にわかりやすい画面

技術用語を使わず、先生に伝わる表現を心がけました。

技術用語先生向け表現
ID一致同じパソコンで作ったデータ
照合同じ人かどうかの確認
統合既存のデータと紐づける
重複両方に採点結果がある

7つのステップで、1つずつ確認しながら進められます。 迷ったら「推奨」マークのついた選択肢を選べば大丈夫です。

最終的にIDを揃える

学籍番号や氏名で「同じ人」として扱うことにしましたが、ファイル側のIDとこのパソコン側のIDは依然として異なります

ファイル側:         ID = "a1b2c3d4-...", 学籍番号 "001"
このパソコン側:     ID = "x9y8z7w6-...", 学籍番号 "001"

「同じ人」として扱うことにしたが、
どちらのIDを使う?

採点結果などの関連データは、すべてIDで生徒を参照しています。 IDを揃えないと、データの整合性が取れません。 どちらのIDに揃えるかを、先生に選んでもらうことにしました。

どちらのパソコンに合わせますか?

  • このパソコンに合わせる推奨
  • 書き出したパソコンに合わせる

「このパソコンに合わせる」を選べば、既存のデータはそのままで、 ファイルのデータだけを取り込めます。 「書き出したパソコンに合わせる」を選ぶと、このパソコンの既存データのIDも ファイル側に合わせて変更されます。

画面上ではこの2つの選択肢を表示していますが、 内部では2段階で処理しています。

内部の処理

  1. まず、このパソコンのIDのまま統合する
  2. 「書き出したパソコンに合わせる」を選んだ場合だけ、 その直後にIDをファイル側に変更する

なぜこうするかというと、IDを変更しながら統合しようとすると、 関連データとの整合性が一時的に崩れてしまうからです。 先に統合を完了させてから、最後にまとめてIDを変更することで、 データの整合性を保っています。

IDが異なる場合は、学籍番号や氏名で同じ人かを判断します。 生徒だけでなく学級・小計グループも同様に処理し、 大量の採点データにはまとめて処理できる機能を用意しました。

実際に使うのはコンピューターに詳しくない先生方。 「先生に伝わるか?」を常に意識しながら、 7つのステップで迷わず操作できる画面を設計しました。

関連記事

古いバージョンのファイルを読み込む仕組みについては、「古いバージョンのファイルを捨てない:連鎖的変換の仕組み」をご覧ください。

NAS同期で複数の先生が同時に採点する協調採点での採点の確定については、「複数の先生で採点が食い違ったら? — 協調採点の確定の仕組み」をご覧ください。

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