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活用のコツ2026年3月16日

NAS同期機能 — 複数PCで採点を分担する方法

一括採点に「NAS同期機能」が追加されました。 職員室のNAS(共有フォルダ)を使って、複数のパソコンから同じ採点データにアクセスできるようになります。 テスト期間中に先生方で採点作業を分担したいときに便利な機能です。

NASとは何か

NAS(ナス)は「Network Attached Storage」の略で、 ネットワークに接続された共有の保存場所のことです。 職員室や学校のネットワークに設置されていることが多く、 複数のパソコンから同じファイルにアクセスできます。

Windowsのエクスプローラーで「ネットワークドライブ」や 「共有フォルダ」として表示されているものが、NASに該当することが多いです。 たとえば「Z:ドライブ」や「\\server\shared」のようなパスで アクセスしている場所です。

NASがなくても使えます

専用のNAS機器がなくても、Windowsの共有フォルダ機能を使えば、 同じネットワーク内のパソコン同士でフォルダを共有できます。 学校のIT担当の先生に「共有フォルダを作りたい」と相談してみてください。

なぜNAS同期が便利なのか

定期テストの採点は、限られた時間のなかで大量の答案を処理する必要があります。 一括採点のNAS同期機能を使えば、 複数の先生がそれぞれのパソコンから同じ試験データにアクセスして、 採点作業を分担できます。

こんな場面で役立ちます

  • 学年全体の採点を分担するとき — 数学科の3人の先生が、それぞれの問題を担当して同時に採点を進められます
  • 自分のパソコンが変わるとき — 職員室のデスクトップと、教室に持ち込むノートパソコンのどちらからでも同じデータにアクセスできます
  • 採点データのバックアップとして — NAS上にデータがあるため、パソコンが故障しても採点データを失いません

これまでもインポート機能.studentsファイルを使ってデータを移すことはできましたが、 NAS同期ではデータの「コピー」ではなく「共有」ができるため、 常に最新の状態を複数のパソコンで参照できます。

設定手順

NAS同期の設定は、一括採点の設定画面から行います。 以下の手順に沿って進めてください。

事前に確認すること

  • NASや共有フォルダに、パソコンからアクセスできること
  • 共有フォルダへの読み書き権限があること(IT担当の先生に確認してください)
  • 同期を使うすべてのパソコンに一括採点がインストールされていること

設定の流れ

  1. 同期先フォルダを指定する

    一括採点の設定画面を開き、「NAS同期」セクションで同期先のフォルダを選択します。 NASや共有フォルダ上のパス(たとえば「Z:\一括採点」など)を指定してください。 この設定はパソコンごとに保存されるため、 NASのドライブ文字が異なるパソコンでも問題ありません。

  2. 同期を有効にする

    フォルダを指定したら、同期のトグルをONにします。 一括採点がNAS上のデータベースと通信を開始します。

  3. 他のパソコンでも同じフォルダを指定する

    採点を分担するすべてのパソコンで、同じNAS上のフォルダを同期先に指定します。 各パソコンのローカルにもデータのコピーが保持されるため、 NASへの接続が切れてもすぐに作業が止まることはありません。

同期設定パスはパソコンごとに保存されます

同期先のパス設定は各パソコンのローカルに保存されます。 NASのドライブ文字やマウントポイントがパソコンごとに異なっていても、 同じNAS上のフォルダを指していれば正しく同期されます。

同期の仕組み

一括採点のNAS同期は、内部で「sqlite-nas-sync」という仕組みを使っています。 これは、一括採点が使っているデータベース(SQLite)を 安全にネットワーク越しに同期するための技術です。

データの競合をどう防ぐか

複数のパソコンから同時にデータを書き込むと、データの競合が起こる可能性があります。 一括採点では、この問題を以下の方法で解決しています。

  • ローカルコピーの保持 — 各パソコンは自分のローカルにデータベースの完全なコピーを持っています。 普段の読み書きはローカルのデータベースに対して行われるため、動作が速く安定しています
  • 変更の追跡と統合 — どのデータが、いつ、どのパソコンで変更されたかを記録しています。 同期のタイミングで、それぞれの変更を自動的に統合します
  • 削除の安全な処理 — データの削除もすべてのテーブルで正しく同期されます。 あるパソコンで消したデータが、別のパソコンで復活してしまうことはありません

同期のタイミング

同期は、一括採点がバックグラウンドで定期的に実行します。 先生が意識して「同期ボタン」を押す必要はありません。 採点作業を続けていれば、変更は自動的にNASに反映され、 他のパソコンにも順次伝わります。

方式特徴
ファイルの手動コピー毎回ファイルを上書きコピーする必要がある。同時編集ができない
インポート/エクスポートデータの移動はできるが、変更の統合は手動で行う必要がある
NAS同期(今回の機能)自動的にデータを統合。複数のパソコンから同時に作業できる

注意点とトラブルシューティング

ネットワーク切断時の動作

NASへの接続が切れても、一括採点はローカルのデータベースで動作し続けます。 採点作業が中断されることはありません。 ネットワークが復旧すると、切断中に行った変更が自動的に同期されます。

注意

ネットワークが切断されている間、 他のパソコンの変更はローカルに反映されません。 長時間の切断後に同期する場合は、 同じ生徒の同じ設問を異なるパソコンで採点していないか確認してください。

同じ設問を同時に採点しないようにする

同じ生徒の同じ設問を2台のパソコンで別々に採点した場合でも、 一括採点ではどちらかの採点が黙って上書きされることはありません。 それぞれの採点は「提案」として両方とも保持され、内容が食い違っていれば「競合」として検出されます。 競合は、試験の持ち主の先生が見比べて「確定」することで解決できます。 とはいえ、はじめから設問ごとや生徒番号の範囲ごとに担当を分けておくと、競合そのものが起きにくくなります。 採点が確定するまでの仕組みは、関連記事の「協調採点の確定の仕組み」で詳しく解説しています。

NASの空き容量

一括採点のデータベースには答案画像も含まれるため、 試験の規模によっては数百MBから数GBのサイズになることがあります。 NASの空き容量に余裕があることを事前に確認してください。

よくある質問

  • 同期にはどのくらい時間がかかりますか? — 通常の採点データであれば数秒で同期が完了します。 初回の同期や大量の答案画像を含む場合は、やや時間がかかることがあります
  • 同期中に採点作業はできますか? — はい、同期はバックグラウンドで実行されるため、 採点作業を中断する必要はありません
  • NASではなくUSBメモリでも使えますか? — 同期先にはネットワーク上の共有フォルダを指定してください。 USBメモリのように接続が不安定な媒体での利用は推奨していません。 パソコン間のデータ移動にはインポート/エクスポート機能をご利用ください

NAS同期機能により、一括採点を複数のパソコンで共有して使えるようになりました。 先生方で採点を分担することで、テスト期間中の作業負担を大幅に軽減できます。

設定は同期先のフォルダを指定するだけ。 あとはバックグラウンドで自動的にデータが統合されます。 ネットワーク切断時もローカルで作業を続けられるため、安心してご利用ください。

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